心の灯
2023年1月投稿
「あれから、54年」
吉武 秀雄さん(16期・商)
昭和43年春。およそ半世紀も前の事でございます。
私は幸いに、秀麗寮に入寮しました。早速、オリエンテーションが始まり、50名の新入生全員、ホールに宿泊し、朝はラジオ体操から始まり、歌唱指導として、学歌、寮歌など教えていただき、今でも覚えております。
当時の寮の建物は古いもので、廊下は裸電球。窓の外は崖で、竹藪で、蛇でも出そう。部屋の中では、ムカデとの戦いでした。春は寮内の階段のそばの夜桜、蛍光灯の明かりで美しいものでした。
また、女子大生との合同ハイキング(これが一番楽しいものでした。)秋には寮祭もあり、運動会では樽を打っての応援。寮生全員、ホールで宴会もあり、春歌も覚えましたね。
余談ですが、一つ目の苦い思い出。当時の私は田舎者で、新入生がホールでの、いざ就寝の時、私は着物式の寝間着でした。他の寮生の皆さんはパジャマだったのです。
二つ目の恥ずかしい思い出。初めての梅田駅。関大前で切符を買うとき、板垣退助の百円札を入れたとき、左右の人たちはコインを入れているのです。田舎者か?そんな顔でした。
たかが4年間。されど4年間。この大学生生活というものは、かけがえのない宝です。